この投稿は, https://nmizos.blogspot.com/2018/10/ceatec-japan-2018-detail-1.html のつづきです。
IoTによる生体情報はライフスタイルを変えるか? 【PARMMIT協議会】
【主催者による概要など】
https://regist.ceatec.com/?act=Conferences&func=Detailed&event_id=7&conference_id=437&mode=iframe事後にこちらで資料公開 https://rp.kddi-research.jp/parmmit/
【メモ&コメント】
- これまでのヘルスケアデータは“点”でしかなかった(ある人物のある時点での検診データをそれ単独で判断していた)。それが、
- 膨大な種類の生体データが測定可能になって、
- 特定人物については時系列に並べて、
- さらに大人数のデータをまとめて分析することが、
- 「技術的には」可能になっている。
- 従来も「何らかの形で」人の健康とか生死に関わってきた組織が、こぞって、目の色を変えて、この新潮流に乗ろうとしていることを見せてくれたセッションだったと思う。
- 役所、大学(医療、政策)、製造業、保険、そして通信屋は事務局として関わろうとしている。
IoT分野におけるデータ流通・連携技術の展望
総務省 国際戦略局 通信規格課 課長 田沼 知行 氏【メモ&コメント】
- CPSやIoTと呼ばれるものの中で総務省が関心領域になっているのはこの範囲だよ、と示す役割だろうか。役所の資料らしく、いろいろ情報を集めて、それらを一見きれいにまとめるのは見事だが、総務省としてのメッセージは特に織り込まれている様子はない。
社会保障制度から視たIoTデータ流通への期待
津田塾大学 総合政策学部 教授 森田 朗 氏【メモ&コメント】
- スライド資料あり
- ひとことでまとめると、日本の少子高齢化(人口&長寿)問題の現状。
IoTの活用はヘルスケアを変えるか?
慶應義塾大学 医学部 教授 宮田 裕章 氏【メモ&コメント】
- なんやかんや、いろいろと、この先生が知っていることを次々と話題を変えながら「おはなし」してくれた。耳年寄りぶりを発揮してくれたけど、元気な若い教授だった。それはさておき…
- キャッチコピーをつけるとしたらタイトルとは違って『データ駆動型社会に向かって行こう』という感じか。
- GAFAを指して「データメジャー」と呼んでいた。かつての石油メジャーを既に超えている(売上?資本?利益?)。
- 中国は「社会信用スコア」で、善行/悪行を国が統制しようとしている。
- EUのGDPRは、GAFAへのお仕置き法とも言われている(たしかにその面はあるらしい)が、data portability と right to access の在り方に一石を投じている。この2つがこれからの基本的人権のひとつになることを提示している。
- data portabilityは中国も取り組んでいる(社会信用スコアはそのひとつか?)。EUが数年かけて準備してきたことをアイツらは数ヶ月でやってしまう。
- その他、介護+IoTの話、予防医療で厚労省・経産省・財務省が三つ巴でケンカしている話、Apple/Google/他のデータメジャーがヘルスケア分野に乗り込んでくる話、梅田北の再開発の話、などなど。
IoTは美容と健康を変えるか?
富士フイルム株式会社 フェロー 渡邊 裕幸 氏【メモ&コメント】
- このプログラムの中で唯一の産業界からの発表。
- 大手メーカとして富士フィルムが「いろいろやってるんだよ」というのはわかるが、健康寿命を延ばすことへのアプローチができているのかどうか、よくわからなかった。
- 役所や学者や保険屋が語る理想や展望ほどには、現実は簡単じゃないということか。
IoTは生命保険を変えるか?
ライフネット生命保険株式会社 取締役経営戦略本部長 木庭 康宏 氏【メモ&コメント】
- 協議会としては多業種から参画してもらっていることが重要なのだろうが、今回のプログラム的には、保険屋の位置付けはむずかしい。たしかに健康には関わっているだろうが、IoTとかのテクノロジ部分に保険屋が関与するのは無茶振りでは?
- ...と思ったが、子供の歯磨きデバイスや、不眠症対策アプリの例はおもしろい。ライフネットが関与しているわけではなさそうだったが。
生体情報向けのIoT基盤は如何にあるべきか
株式会社KDDI総合研究所 フューチャーデザイン2部門 取締役フューチャーデザイン2部門長 守屋 直文 氏【メモ&コメント】
- このプログラムは、総務省の事業を請け負った「PARMMIT協議会」としてやってるんですよ。協議会をよろしくね。…という話。
- たしかに健康長寿にICTは役に立つだろう。通信も必要だろう。そこは賛同する。バイタル情報を扱うこと=IoTなのかな?まぁYesでいいか。
- バイタル情報はパーソナルデータで、それを提供することの抵抗感はやはり大きいし、やっぱりいろいろ(問題とかが)あるようだ。
- PPM = Privacy Preference Management というのがあるらしい。後で調べてみたい。富士通や日立が取り組んでいる個人情報預託の仕組みや、総務省?経産省?の情報銀行の構想と同類の話かな?
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