IPA「IT人材白書2019」
https://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/about.html製本版は有償で販売されているが、上記URLからPDF版が無償で入手可能なアンケート回答ページが案内されている。ただ、本編を入手する前に、同じ上記URLからダウンロードできる概要版を見た方がいい。
50ページ近い「概要」が提示されちゃっているので、本編に目をとおす必要があるかどうか微妙。エッセンスは全てここに出尽くしているのでは?と思える。この白書の結果・結論を引用したいときのために、「いちおう本編も入手して持っておく」くらいだろうか。
【内容についてのコメント(ただし概要版から)】
IT企業がIT技術者にとって能力と発揮する場になっているかを改めて考えさせられる。結果としては、そうなっていないことはほぼ確実。ユーザ企業の方がリスクを会社がとってIT技術者が挑戦する場を用意している。IT企業はリスクをとる能力も意思も無い。つまり、IT技術者が仕事をする場としてIT企業とユーザ企業は驚くほど差が無くなっているどころか、挑戦の可能性を考慮すればむしろ逆転しているとも言える。大多数の受託業務中心のIT企業は、人材確保と維持の観点では危機的な状況(泥船)なのは明白。
JISA「情報サービス産業白書2019」
https://www.jisa.or.jp/publication/tabid/272/pdid/wp2019/Default.aspx製本版も電子版(PDF版)もどちらも有償。JISAの会員企業には、製本版が届いているとは思う。ところで、某SIグループは、この白書の執筆に際しては、見事に蚊帳の外。困ったもんだ。
【内容についてのコメント】〜主にIPA「人材白書2019」と関連する点〜
JISAが働き方改革の目的として、負荷の軽減ではなく、もしかしたら負荷を上げる可能性だってある「ワクワク感」を挙げたのは、IPA人材白書が示しているIT企業からユーザ企業への人材流出の危機感のためであることは明白。この2つの白書は、完全にシンクロしている。そして、情報サービス産業側(本白書)が、その危機に対して具体的な対策や成功例を示せていないことが、人材面からみたIT業界の危機的状況と無力さを物語ってしまっている。
第2章: ITエンジニアにとっての 「ワクワク醸成要因」 について
ものすごく頑張って調査し分析したんだろうと思う。思いつくかぎりの分析を試みているのだろう。勝手な&失礼な推測だが、ここを頑張り過ぎちゃったから白書の発行が1年飛んじゃったんじゃないかと勘ぐっている。
けれど、それでも、ITエンジニアが何にワクワクしているのか、どうしたらワクワク感を高められるのかの答は示せていない。
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