先週の6月12日~14日に開催されたInterop。Interopはいつの間にか展示会メインのイベントになってしまった。...という年寄り話は以前もどこかで書いたか言ったように思う。展示会場にはあちこちに知人が居るので,いちおうは展示会場も覗いてひとまわりしたけれど,私のメインはカンファレンスへの参加。
https://interop.jp/conf/
順番に,印象に残った点などを記してみたい。
◆全体的な感想
- 内容というか個別セッションのテーマは,以前よりも一般ウケしそうなものにしようとしている雰囲気が大。言い換えると,定番のテーマが消えつつある。例えば,インターネットトラフィックの定点観測とか,DNSのアップデート情報とか,IPv6とか。定番の地味なテーマは秋のInternet Weekの方に任せつつあるようだ。
- 今年はカンファレンスのプログラムページは,一見“かっこよさげ”にはつくってあるけど,正直言って使いづらい。使いづらい点のひとつは,個別セッションの説明ページにURLが付いていないこと。ただ,後からページをよく観察したら,個別セッションのURLを抜き出す方法が判明して,このレポートを書くのに役立った。
◆[YB-01] データセンタービジネス最前線2019
https://interop.jp/conf/YB-01.php一昔前,いや二昔前くらいか,「インターネットデータセンター」(iDC)という呼び方があった。当時の普通の「データセンター」とは区別したかったからだろう。その後に,わざわざ「インターネットデータセンター」とは言わなくなったのは,その特徴が当たり前になったからだろう。
そして,昨今のデータセンター(DC)は,昔のiDC以上にiDC化している。大規模化とインターネットとの接続性が競争力そのものになっている。US東海岸のAshburnが”DC銀座”(とうぜん日本語への意訳だろう)と呼ばれていることとか,千葉ニュータウンがDC立地で有名になっていることとか。
話を聞きながら,ふと疑問に感じたのが,「はたしてそれがデータセンターの全体像だろうか?」という点。絶滅危惧種といわれるSI事業者のデータセンターは,実際に,その様な規模と接続性とは別の流れにいるような気がする。膨大な床面積(≒かなりのラック本数)や超高速のインターネット回線を必要としないDCユーザ企業は実際にたくさんいるし,それがエンタープライズ系SI事業者の主要顧客だ。規模やネット接続よりも,客のワガママにどこまで応えるかの方が重要だったりする。ラック単価が高いことなんかSIの人件費が高いことに比べれば,たいしたことでは無い。...のではないかと思っていた。
けれど,さらに話を聞きつつ考えてみると,これはもはや”終わった話”なんだということに,令和の今になってやっと気付いた。
たぶん,これで終わりにしないで,続きを書かないと行けないだろうな。
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